こんにちはタカタカです。12月4日にFREETELが東京地裁に民事再生法の適用を申請致しました。MVNOのメジャーの一角が倒産したのです。11月に楽天に通信事業の買収を受けて1ヶ月での終焉を迎えた形になります。
多額のコストをかけてCM等の広告展開を行い、FREETELショップ等の店舗展開を行って来ましたが、予想を下回る加入者の伸び悩みに耐える体力を保持してないベンチャー企業の弱さが出たのかなと感じてます。
通信事業は楽天に売却してましたので、ユーザーはそのままSIMを使用して通信・通話を行うことができてますが、FREETELから購入した端末に関しては保証する会社が倒産した為、修理もできず、端末サポートも受けられない状態になってます。
Contents
何故、FREETELは倒産したのか
理由①:大手キャリアの対MVNO対策プランの影響
MVNOの攻勢を受けてdocomo・au・softbankの各社は対格安SIM用のプランの展開を行ってます。docomoの「docomo with」、auの「ピタッとプラン」、softbankの「ワンキュッパ割」等、加入にネット加入等の必須項目がありますが、月額¥1,980等のMVNOに匹敵する価格プランで攻勢をかけて、データ容量を必要としないユーザーや光加入を行えるユーザーのMVNOへの流出を防いでいる為、MVNOの獲得ユーザーを減少させる大きな要因の1つとなっております。
大手キャリアの対格安SIMプランは以前に記事にしてますので参照下さい。
理由②:大手キャリアのサブブランドの影響
au系のUQ Mobile、SoftBank系のYMobileがCM等のプロモーションを積極的に行い、価格ではMVNOには及ばないが、認知度や大手キャリアのサブブランドの安心感と価格の安さで大きくユーザーの獲得を行い、MVNOの獲得ユーザーを更に減少される要因となっております。
大手キャリアの対格安SIMプランやサブブランドのプランは確かに安くはありますが、MVNOの標準プランと比べるとまだまだ高いです。
現状、MVNOの音声通話SIMのプランは月額¥1,680 でデータ3GBと言うのがスタンダードなサービスです。
これに比べてauのピタッとプランの最安は¥1,980 でデータ1GBですが光加入と最初の1年だけの限定価格です。
UQ Mobile も最安は¥1,980 ですが、データ2GBでしかも最初の1年のみです。データスピードが早いと言うメリットはありますが、基本サービスと価格を比べるとMVNOがメリットが多いと思いますが、多くの普通のユーザーは大手キャリアの格安プランやサブブランドを選びます。
何故、MVNOは選ばれないのか?
理由①:よくわからない
ただでさえ、大手キャリアの複雑怪奇なプランに翻弄されているのに、MVNO?格安SIM?何それ?会社もいっぱいあって何処が良いのかよくわからないし、どうしたら良いのかも良くわからない。と言う方が多いと思います。
格安SIMやSIMフリーにすると安くなるって聞いたけど、良くわからないから躊躇してしまい、そこに大手キャリアの格安プランやCM等のプロモーションや大手キャリアのサブブランドの安心感と認知度に流れてしまっている感じになっております。
冷静に比較検討できる方は、ネットで調べたり、店舗に来店し話を聞いたりしますのでお客様にあった選択が可能になると思いますが。その為にはある程度の知識が必要になるのでまだまだハードルが高いと思います。
理由②:面倒くさい
携帯電話やインターネットの契約にあまり興味が無い方に多いのがこの理由です。人によっては使ってないWi-Fiルーターの料金を何年も支払い続けている場合もあるくらいに、解約するのが面倒と感じる方がいらっしゃいます。
月に¥1,000〜¥3,000お安くなるにもかかわらず、調べる、解約する、契約するのが面倒なのでそのままにする方も多いです。
この方をやる気にさせるのは結構大変です。間違いなく、お得になるにもかかわらず、お店で一生懸命説明しても「面倒だからいいよ」と言われてしまうのです。この方は、ポイントカードを作るのも面倒なので作らない事が多いです、数千ポイントくらいではびくともしないです。恐らく年間で数万円の機会損失をされてる可能性があると思いますが、本人は気にされてない様子なのです。貧乏性のわたしとしては非常にもったいないので、何時も可能な限り粘るのですが、大抵、想いは届かないです。哀しいです。
ここに、今回のFREETELの倒産が加わり、格安SIMって大丈夫?と言う不安要素も入ると尚更厳しい状況に今後なるのかなと感じてます。
では、今MVNOは何処が安心でおすすめなのかを考えてみました。
楽天モバイル
FREETELの通信部門を買収しユーザー数はMVNOでNo.1になったのではないかと発表されてます。バックは楽天なのである程度は安心できます。
おすすめポイント
①プランが豊富
データSIMベーシックプランで月¥525の格安プランから大容量30GBプランまで揃ってます。基本の音声通話+データ3GBプランの価格は¥1,600の標準価格です。
最近は高速データ容量を使い切っても1Mbps(時間帯での制限あり)のスピードで使いたい放題+5分間電話かけ放題の「スーパーホーダイ」プラン等あり勢いを感じます。
②クレジットカード無しでも契約可能
多くの格安SIM会社はクレジットカード契約のみですが、楽天モバイルはクレジットカード・デビットカード・口座振替・楽天スーパーポイントでの支払いが可能、クレジットカードをお持ちでなくても、格安SIMを使うことができます。
③端末が豊富
詳しい方はSIMだけ契約して端末は自分で好きな端末を選択できますが、詳しくない方は端末も何を選んだらよいかわからないと思います。そんな方にはお買い得なおすすめ端末が豊富だと選びやすいので良いと思います。
mineo
もともとはau系の回線を使用した格安SIMですが、現在はdocomo系も扱ってます。au系はユーザーが少ないので比較的スピードが早く、マイネ王等webでユーザーとの交流も活発に行い、ユーザー目線のサービスをしっかり行っているので好感が持てるのでおすすめです。
おすすめポイント
①au系回線はスピードが速い
docomo系回線に比べてau系回線を使用しているのでスピードが速いです。ただ、au系の回線を使うには端末の対応が必要なので、mineoで選ぶか自分で端末を用意する場合は対応してるのか確認が必要です。
②ユーザー目線のサービスが素敵
・パケットシェア:繰り越した分の高速データ通信量を家族で分け合える。
・パケットギフト:友人にもメールやLINEでコードを伝えてパケットを分け合える。
・フリータンク:mineoユーザー全体でパケットをシェアして、そこから毎月1GBまで使用する事ができる。
・ユーザー同士の交流サイト「マイネ王」で役立つ情報等にチップとしてパケットを送り合うことが出来る。
ここいらのサービスは独特で、非常にうらやましいサービスです。世の中毎月パケットあまらしてるユーザーもいますし、今月は少し厳しいみたいな人もいるのでユーザー全体で助け合う雰囲気は素敵です。
LINEモバイル
登場時の勢いは無くなってしまいましたが、母体の余力があるのとオリジナルコンテンツのLINEを武器に今後のサービス強化も期待できると考えます。
おすすめポイント
①LINEサービスが無料で使えるプランあり
月額¥500でLINEの通話・トークが使い放題の「LINEフリープラン」はLINEをメインに使う方でお安く使いたい方におすすめです。また、LINE・Twitter・Facebook・Instagramのデータ消費0の「コミュニケーションフリープラン」等、SNSメインの方向けのプランが武器です。
②LINEの年齢認証が可能
通常、格安SIMだけですとLINEの年齢認証をクリアできないので、ID検索ができず、ともだち追加するのが若干面倒になるのですが、LINEモバイルならデータプランだけでも年齢認証可能になります。
みおふぉん IIJmio
最後はわたしも使ってるみおふぉん、インターネットイニシアティブが提供するIIJmioです。老舗のインターネット企業で日本で最初のインターネットプロバイダでもあります。格安SIM業界ではシェア1位2位を競い合う大手さんで安心感があります。お客様満足度も高く評価されており、格安SIMアワードでも2015年・2016年と2年連続で総合満足度最優秀賞を得てます。安定を好むわたしも選んだ格安SIM会社です。おすすめです。
おすすめポイント
①新端末・OSバージョンアップ・不具合の対応が速い
新端末発売時やiPhone等のiOSの細かいバージョンアップでも即座に動作確認の報告を行ってくれます。IIJmioが恐らく一番対応が速いかと思います。新しもの好きな方にも安心してご利用頂けます。
②安定した回線品質と高い技術力
格安SIIMはdocomoなどの大手から回線を借りてサービスを提供してます、よってユーザーが増えると同じ回線容量で使い合う為、回線速度が落ちます。ここに対しての設備投資が早く、ユーザー増加すると回線も増強して安定した回線速度を提供してくれます。回線品質に高い拘りを感じ、非常に安心できます。
また、格安SIMと言う名が無かった初期の頃から、通信量を節約できる通信速度切り替え機能や、低速になってからもデータ読み込みの最初だけ最大速度が出せる『初速バースト』といった、高い技術力が可能にしたサービスもあります。
③価格や安くも高くも無く普通、サービスは扱いやすくおすすめ
価格に関しては普通にネットする方向けのデータ3GB,5GB,10GBに加え、最近流行りの大容量も加えて標準的なプランです。余ったデータの翌月持ち越しや複数のSIMや家族でデータを分け合えたりも以前から行っております。
④来年春より国内初のフルMVNOになって他社と大きく差別化される?
フルMVNOに関しては、ご存じない方が多いと思いますが、格安SIM会社が通常のMVNOからフルMVNOになると、ユーザーが受けられるメリットは何があるでしょうか?
・海外でもみおふぉんSIMが使えるようになる。
・家電用のSIMの提供ができる。
・SIMカードの無いeSIMが提供できる。
・スマホの回線名がdocomoではなくIIJになり、紛らわしさが無くなる。
・課金形態も月額だけでなく日割りや使った分だけ等柔軟な対応も可能にできる。
まとめ
FREETELの民事再生法の申請で業界がざわついておりますが、基本の技術やサービスより広告・プロモーションに力を入れ過ぎ、大手キャリアやサブブランドの攻勢により成長が鈍化し回収不能に陥ってしまったのは見通しが甘かったと言わざる負えないかと思います。
楽天やmineo、IIJmioはCM等の広告戦略は控えめにして別の方法でプロモーションを行っており、そう簡単には破綻はしないかと思いますが、回線シェアは格安SIM全体でお10%程度なので、大手キャリアの動きにはどうしても影響を受けてしまいます。
格安SIMは全てのユーザーにおすすめと言うわけでは無いですが、多くのユーザーにメリットがあると考えております。現在のデータ使用量と使い方を把握すれば格安SIMの価格のメリットが見えてくると思います。
格安SIMは2018年どうなるのでしょうか?非常に気になるところです。今、格安SIMを検討している方の参考になれたら良いなと思います。
以上です。